鳴門の塩の歴史

入浜式塩田

入浜(いりはま)系の塩浜は、潮の干満を利用して海水を自動的に塩浜へ導入する方式で、人力によって行われていました。

入浜式塩田風景入浜式塩田風景

入浜式塩田工程

流下式塩田

表面に粘土を張り、傾斜をつけた「流下盤(りゅうかばん)」の上に海水を流し、太陽熱で水分を蒸発させます。さらに、竹の枝を組んだ「枝条架(しじょうか)」の上から滴下させ、風力によって蒸発させて、濃い塩水(かん水)を採る方法です。

流下式塩田イメージ

流下式塩田工程

イオン交換膜法

日本の製塩法は、イオン交換膜と電気エネルギーを利用してかん水を採り、真空式蒸発缶(しんくうしきじょうはつかん)で煮つめる方法に変わりました。イオン交換膜法により、広大な塩田が不要で天候にも左右されなくなりました。

イオン交換膜法イメージ

<イオン交換膜法とは>

一次ろ過した海水を精密濾過膜(電荷をもった百万分の1mm位の孔のある膜)で、海水に溶解している塩類を選択的に通し、濃い塩水(かん水)を取る工程です。

この膜濃縮を使うことで、「鳴門のうず塩」は安全性を保つことができるのです。